以前より、「1人旅」に惹かれなくなったことについて


学生時代にときは、割とよく一人旅をしていました。

いわゆるバックパッカー的なやつで、特に中南米が好きで、複数回1人で旅行をしに行った。


ロンドンに単身赴任となって、周りからは「いろいろヨーロッパ周れるね!」「1人旅すればいいじゃん!」と、それはそれは何回も言われた(決してそれが嫌というわけじゃなくて、ごもっともだと思う)。


それはもう、ロンドンといえばヨーロッパ最大の都市と言っても過言ではないので、ヨーロッパ諸国に旅するには絶好のロケーションでしょう。

学生時代はヨーロッパはほとんど行っていないので、新しい土地を冒険する素晴らしい機会でもある。


しかし、なんとなく、いやかなり、一人旅をする気にはどうしてもなれない。

行こうと思えば週末で他の国に行くことなんて簡単で、今はLCCもあるからお金もそんなにかからない。

なのに、「行きたい!」というモチベーションが別に湧いてこない。


なぜなんだろう、学生の時とは何が違うのか、ということをぼんやり考えてみた。

おそらく、学生の頃と今では、旅行で得られるもの・求めるもの(ないしは私が個人的に得られると思っているもの)が少し異なるのかなと思う。



学生のころは、海外で新しい文化に触れる、ということに加えて、「一人で新しい土地に行く」こと自体が、その過程も含めて、まだアドベンチャラス(冒険)で楽しかったんだと思う。

目的地を決めて、どうやって行くのがいいか、効率的かつ経済的な手段を調べて、住むところは行き当たりばったりで決めて・・・といった過程が楽しかったし、自由でわくわくした。今はとても面倒だと思う、「他人と空間をシェア」するホステルに泊まったりするのも、いろんな人に出会えて好きだった。

もちろん、外国で見たものに感動もしたし、素晴らしい出会いもあった。学生時代に旅をしていなければ、今とは違う自分がいたのだろう、とも思う。もしかしたらロンドンに来ることもなかったかもしれない。



少し話がそれたけど、一方で今は旅に何を求めているのかというと、素敵な景色、美味しい食べものや素晴らしい芸術によって感動する瞬間を、「誰かと共有したい」という気持ちが強い。

壮大な自然を見れば「両親に見せたい」と思うし、可愛いカフェがあれば「友達と来ておしゃべりしたい」と思うし、雰囲気のいいバーには「主人と来たい」と思う。それぞれの場所を、大切な人と共有したいと感じる。


・・・といった、旅に求めるものの変化が、1人旅に惹かれなくなった理由なのかなと思う。



なんか、歳を取ったんだなぁ、と感じると同時に、別の「優等生の自分」の「歳を取ったという理由で正当化してるけど、そんなに感受性が低くてどうする!もっと世界を見ないと!」という声が聞こえてくるけど、うるさいので黙っておいてほしい。自分なりに見ていくから。



せっかく海外にいるので、近場に日帰り旅くらいは、時々してみようと思っている。

なんとなく、一人旅にあまり魅かれなくなった気持ちを徒然と書いてみました。

ロンドンは、まだ故郷ではない

2018年からロンドンで単身赴任している 20代後半サラリーウーマンです。 住んでみたら意外とよかったロンドンでの生活、仕事、そしてワインのこと。

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